「ゲーミングキーボードは高性能なものほど高い」――
そんな常識を覆す存在として、じわじわと注目を集めているのがDrunk Deer G60です。
筆者自身、「安価なキーボードは性能面で妥協が必要」と思い込んでいたのですが、G60を使ってその価値観は完全に変わりました。
1万円強の価格で、まるで高級キーボード並みの性能。
この記事では、Drunk Deer G60を1年間使用して感じたリアルな使用感や評価ポイントを、同ブランドの背景とともにご紹介します。
Drunk Deerとは?
Drunk Deer(ドランクディア)は、新進気鋭の中国発ゲーミングギアブランド。
特にキーボード分野において、「価格以上の性能」で注目を集めており、海外の自作キーボードコミュニティを中心に人気を広げています。
同社の製品の特徴は次の3点:
- Hall Effectスイッチ搭載(磁気検出式スイッチ)
→ 接点が存在しないため、摩耗に強く、耐久性・反応速度が圧倒的。 - Rapid Trigger対応
→ キーの動き出しで入力を即反映。eスポーツレベルの高速反応を可能に。 - Webベースの設定ツール採用
→ PCに専用ソフトをインストールする必要がなく、ブラウザからすべての設定が可能。
これらの機能を搭載しながら価格は非常に手頃で、「高性能×低価格」という、ありそうでなかった価値を提供しています。
キーボードのスイッチについてはこちらの記事で解説しています!
・赤軸?青軸?ゲーミングキーボードの“軸”について、それぞれの特徴とおすすめを徹底解説!
・静電容量無接点方式とは?メカニカルスイッチとの違いを徹底解説
Drunk Deerの他のモデルとG60の紹介
Drunk Deerの代表的なキーボードには、G60以外にも複数のモデルがあります。
Drunk Deer A75
- テンキーなしの75%レイアウトで省スペース
- デスクワークにも向いた実用性重視の設計
- カスタマイズ性が高く、上級者向けにも人気

Drunk Deer G60(今回レビューするモデル)
- 60%レイアウトで最大限にコンパクト
- Rapid Trigger & Hall Effectスイッチ搭載
- アクチュエーションポイント調整機能あり(0.1mm単位)
- Webベースで設定が完結する手軽さ
- ホットスワップ対応、RGBライティング、軽量筐体などフル装備
その他に65%サイズのG65などがあります。
その中でもG60は特にFPSゲーマーに支持されており、反応速度を重視するタイトルとの相性が抜群です。
最小限の操作スペースで最大のパフォーマンスを発揮できる1台として、プロ・アマ問わず評価を高めています。

体験談:1年間使って感じた“本当の実力”
筆者がG60を購入したのは2024年夏。ちょうど先行販売が終わり、一般販売が開始された時期でした。
あまりの性能の高さに、今ではゲーム専用キーボードとして手元に置いています。
キー入力の反応が異次元レベル
最初に驚いたのはRapid Triggerによる圧倒的な応答速度。
「押した瞬間に入力される」ではなく、「触れ始めた瞬間に入力される」感覚で、特にFPSゲームでの反応速度に明らかな差を感じました。
また、ターボモードにすると、ライティングが青色で固定される代わりに反応速度が増すという厨二心満載の機能もあります。
Hall Effectスイッチの静かで滑らかな打鍵感
摩耗がなく、物理接点もないため、いつまでも新品同様の打鍵感。
スムーズで軽やかなタッチは、長時間使用しても疲れません。
WEBベースの設定が便利すぎる
専用ソフトのインストールは不要。ブラウザでそのまま設定変更ができるので、環境を汚さず、複数PCでも柔軟に運用可能です。
アクチュエーションポイントの調整で自分専用のキータッチに
0.1mm単位で反応位置を調整できるため、タイプミスを減らしたいキーは深めに、素早く反応させたいキーは浅めにと自由自在。
まさに、「育てるキーボード」です。
そして何より“価格破壊”
この性能が1万円前後で手に入るというのは、正直驚きでした。
あのWooting(高級ゲーミングキーボード界の王者)と比較しても引けを取らないと感じるほどで、「ほぼWootingクラスがこの価格」というのは、コスパという言葉を超越した領域です。
ただし、欠点も…
上述のように反応速度もよく、ラピトリやアクチュエーションポイントの変更など様々な機能がついているG60ですが、欠点もあります。
まず、60%サイズなため、テンキー類やファンクションキーまわりがついていません。また、反応速度はとても良いのですが、少し触れただけでも入力されてしまうため、文字入力には不向きです。そして、G60は英語配列のみとなっている点もデメリットとして挙げられます。
総じて、完全にゲーミング特化の性能をしており、日常の使い勝手はお世辞にも良いとは言えないため、筆者のようにゲーム用と割り切って、普段使い用のキーボードと使い分けると良いでしょう。
キーボードサイズに違いについてはこちらの記事で解説しています!
・キーボードレイアウトの違い|60%・75%・TKL・フルサイズの使い分け
まとめ:この価格帯では唯一無二の存在
Drunk Deer G60は、単なる「ゲーミングキーボード」ではありません。
高性能・高耐久・高応答性・高自由度を兼ね備えた、実力派の“プロ向けクオリティ”を持つ1台です。
特にこんな方におすすめ:
- ゲームでワンランク上の反応速度を求めている
- コンパクトで持ち運びやすいキーボードが欲しい
- ソフトを入れずにカスタマイズしたい
- Wootingに憧れるけど、予算が合わない…
上記に1つでも当てはまるなら、ぜひG60を検討してみてください。
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Drunk Deer G60